メディカルフィットネスの人材確保について

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メディカルフィットネス施設で働くスタッフは、施設の雰囲気、方向性、利用者の満足度、地域での評判、ひいては集客力にも影響を与える要因のひとつです。本記事では、メディカルフィットネスに求められる人材についてお話していきます。

メディカルフィットネス施設に必要な人材は施設の状況によってさまざま

メディカルフィットネス施設とは、広義では医療的要素を取り入れたフィットネス施設を指します。
健康づくりやスポーツ分野における運動パフォーマンスの向上、健康維持・増進、生活習慣病の改善、リハビリ後の受け入れなど、さまざまなニーズに対応し、それぞれ特色のある施設運営がなされています。つまり、施設ごとにコンセプトや運営形態もまちまちなため、どのような人材が望ましいかは、施設ごとに異なります。しかし、人材に対する考え方には共通する部分もあります。

メディカルフィットネス施設の責任者(店長)としての人材について

経営者=施設責任者の場合や既に組織内に適任がいる場合を除き、多くの施設で採用を望まれるのが、施設の責任者、店長の役割をする人材です。当たり前の話のように聞こえるかもしれませんが、多くの施設で課題となっているのが現状です。

その理由として、”施設利用者に運動指導をおこなうスキル”と、”施設運営・マネジメントにかかわるスキル”が異なることが挙げられます。

運動指導ができる人材には、理学療法士やアスレティックトレーナーなどが専門スキルを活かし、メディカルフィットネス施設での医療的な関わりの中で指導者として成長する人もいます。またスポーツが好きで、運動指導に関わりたいという志のもと様々な経験を通して指導能力を身につける方もいます。

いっぽう、運動指導が優秀であっても、施設運営・スタッフに対するマネジメントの経験やスキルを備えている、施設責任者に適した人材はかなり少ないのが現状です。様々な理由が考えられますが、運動指導者が一般企業のようにビジネスの基本を学ぶ環境で働く機会が少ないこと、さらには施設運営やスタッフのマネジメントの教育を受けられる機会も非常に少ない、前提として素養の問題がある、などといったことが影響しているのではないかと推測されます。

上記はどのような業界でも似たようなことが言えることかもしれませんが、特にフィットネス業界では顕著なのではないでしょうか。

運動指導ができ、さらにマネジメント能力もある人材は貴重なため、採用のハードルは高いと予想されます。しかし、少数精鋭で運営する場合は、運動指導もマネジメントもできる人材をなんとか確保したいというのが本音です。
特に、医療機関に併設するメディカルフィットネスでは、運営元である医療機関の医師が上長となると思いますが、実際には病院やクリニックの診療、経営、スタッフマネジメント等で多忙のため、施設の運営を任せられる責任者が必要となるでしょう。

施設経営者との相性や人柄も大切

当メディアの記事をご覧の方で、メディカルフィットネス施設の立ち上げをお考えの方は、経営者になる方も多いかと思います。採用をする場合には、あなたとの相性も非常に大切で、経験やスキルのみで採用を決めてしまうのは少しリスクがあるかもしれません。
また、施設の責任者であっても、その下で主に運動指導を行う人材であったとしても、利用者の健康をサポートすることにやりがいを感じることも、非常に重要な適正です。

スキルや経験が足りなくても、他者を思う気持ちが強く、経営者の方針に共感し、成長する可能性がある人材ならば、一緒に施設をもりたててくれるかもしません。

長くやりがいをもって仕事に取り組める人材を採用できるよう、ミスマッチをできるだけなくせるようにしたいものです。

メディカルフィットネスで活躍する資格について

健康や運動に関する知識を持つ有資格者を採用することで、メディカルフィットネス施設の方向性に合ったサービスを展開しやすくなります。
さまざまな資格がありますが、その中でも、メディカルフィットネスと親和性が高い資格をご紹介します。

健康運動指導士・健康運動実践指導者について

メディカルフィットネス施設と相性が良い資格の代表格が、健康運動指導士・健康運動実践指導者です。

厚生労働大臣認定「健康増進施設」・厚生労働省指定「指定運動療法施設」の認定・指定要件や、疾病予防運動施設(医療法42条施設)の施設基準には、健康運動指導士の配置が含まれます。

健康運動指導士・健康運動実践指導者の2割以上が、フィットネスクラブ等の運動施設で活躍しています。

公益財団法人 健康・体力づくり事業財団「健康運動指導士とは」「健康運動実践指導者とは」を基にメディカルフィットネスナビが作成(2024年1月参照)

健康・体力づくり事業財団のデータによると、健康運動指導士は、福祉施設などに勤務する方の割合も増えているようです。介護予防運動をおこなうメディカルフィットネス施設などでも、健康運動指導士・健康運動実践指導者の資格は役立つでしょう。

また、これらの資格者を新たに採用するほかに、既存のスタッフに資格を取得してもらうことも考えられます。

健康運動指導士・健康運動実践指導者の資格を取得する場合、認定組織の公益財団法人健康・体力づくり事業財団がおこなう養成講習会を受講し、認定試験に合格する必要があります。
受講資格として、健康運動指導士の場合は、四年制以上の大学や指定の養成校を卒業していること、指定の資格を取得していることなどが挙げられます。健康運動実践指導者の場合は、3年以上運動指導に従事した場合も、受講資格を得ることができます。

健康運動指導士は養成講習会受講から認定試験まで最大4ヶ月、健康運動実践指導者は最大3ヶ月ほどかかります。
養成講習会受講や受験にかかる費用は、健康運動指導士の場合は約5万円から32万円まで大きく差があります。取得を予定されている方の資格取得状況などを確認し、正しい受講コースを選ぶことが必要です。
健康運動実践指導者の場合、費用はおよそ17万円です。

いずれの資格も、講習会に実技が含まれます。また、受講の受け付けは先着順で、予定数に達し次第終了となるため、早めのお申込みがお勧めです。

詳しくはこちらをご覧ください
メディカルフィットネス施設に欠かせない「健康運動指導士・健康運動実践指導者」とは|メディカルフィットネスナビ
メディカルフィットネスに欠かせない健康運動指導士・健康運動実践指導者の養成・認定を担う「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」のご紹介|メディカルフィットネスナビ

その他の資格について

ほかにも、アスレティックトレーナー、理学療法士、作業療法士、柔道整復師なども、メディカルフィットネスと相性が良い資格です。
健康や運動に関わる資格は数多くあります。有資格者を採用する前には、その資格の認定団体はどこか、合格率はどの程度かなど、信頼度が高い資格かどうかを精査する必要があります。また、更新研修がある資格は、有資格者の知識などが定期的にアップデートされるため、信頼度が高いと言えます。

参考:大貫崇氏インタビュー アスレティックトレーナーのポテンシャルを活かせるメディカルフィットネス|メディカルフィットネスナビ

人手不足は大きな問題

厚生労働省の調査によると、生活サービス・娯楽業(フィットネス業はこちらに含まれます)のうち、49%が正社員の人手不足を、48%がパート・アルバイトの人手不足を感じています。

生活サービス・娯楽業の正社員、パート・アルバイトの人手不足を感じる企業の割合|メディカルフィットネスの人材確保について

2013年~2023年の労働動向調査を基にメディカルフィットネスナビが作成

特にコロナ禍以降は人手不足のピークを迎えた2019年の水準に年々近づいています。

フィットネス業界のキャリアパスが見えにくい傾向にあることが、人手不足の一因です。
フィットネスクラブではマニュアルに基づいた運動指導をおこなうため、スキルが頭打ちになりやすい傾向にあります。そのため自身の長期的なキャリアや将来に対する不安を抱き、フィットネス業界を離れる方も少なくありません。
とはいえ、マニュアルがあることで指導の質を均等にする、安全を確保するという意味合いもあり、属人的な運営にならないようにするという重要な側面があるため、それを否定するものではありません。

こうした課題へのアプローチ方法のひとつに、スタッフへの教育・研修があります。
専門学校や大学などのスポーツトレーナー学科では、運動指導に関する知識・技術を学びますが、運動指導に必要なコミュニケーションの取り方などは現場で学ぶことがほとんどです。

教育・研修の中でスタッフの能力・魅力を伸ばすことは、施設のサービス充実にもつながります。他のフィットネスクラブではできない経験を積める場としてキャリアパスを提示することで、メディカルフィットネス施設ならではの強みを押し出すことも可能です。
長く、安心して働くことができる環境・制度を作ることが、魅力的な職場への第一歩となるでしょう。

まとめ

メディカルフィットネス成功のためには、適切な人材の確保が不可欠です。
特に、健康増進施設・指定運動療法施設の認定・指定の取得を視野に入れて施設を運営する、または医療法人が運営母体となる医療法42条施設の場合は、健康運動指導士・健康運動実践指導者の配置は必須です。
全国的な人手不足により、人材の確保に苦戦するかもしれません。
しかし、医療と密接に結びついたメディカルフィットネス施設は、働き手にとって魅力ある環境と言えます。
メディカルフィットネス施設で自分の能力を高めたい、利用者の健康を応援したいと考える方にとって、これ以上ない環境と思われます。

スタッフの教育・研修を充実させることは、利用者へのより良いサービス提供のほかに、スタッフの自己研鑽のうえでも役立ちます。
研修内容や、誰が研修をおこなうかなどは検討の余地があります。スタッフの求人と並行して、内部環境の整備も必要です。

メディカルフィットネスナビでは、スタッフ採用・教育に関するアドバイスもおこなっています。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

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