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2026.02.16
厚生労働大臣認定 健康増進施設学術大会とは 厚生労働大臣認定の健康増進施設や指定運動療法施設の普及と情報共有を目的とし、実践的な取り組みや研究成…
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「人生100年時代、平均寿命と健康寿命を埋める鍵は「運動」にあります。」そう語るのは慶應義塾大学での研究者としての顔を持ちながら、メディカルフィットネスの最前線でコンサルタントとして活動する小池悠也氏。小池氏がなぜ、個人の努力に頼らない「仕組みづくり」にこだわるのか。その原点と、彼が見据える医療とフィットネスの未来について話を伺いました。
Contents
―――今回はインタビューを受けてくださりありがとうございます。まずは、小池さんの活動の原点について教えてください。
私には「健康寿命を延ばしたい」という強い信念があります 。人生100年時代と言われる現代、平均寿命と健康寿命の間にはまだギャップがあり、その差を埋める一番の手段が「運動」だと考えているからです。
よく「継続は力なり」と言いますが、現場での指導や研究者としてのデータ分析を通じ、個人の努力や意志だけで運動を続けることの限界を痛感してきました 。大学院で公衆衛生を学び、自身の会社でも行動経済学の「ナッジ」理論を応用するなかで、人が自然と健康行動へ向かう「仕組みづくり」こそが不可欠だという確信に至りました。
―――その「仕組み」のなかで、なぜ「医療機関」に注目されたのでしょうか。
運動から足が遠のきがちな方へのアプローチを考えたとき、最初の接点となる医療機関の存在は非常に重要です 。予防医療に情熱を持つ先生方は多いですが、それを持続可能な事業として現場に落とし込めているケースはまだ多くありません。
そんなとき、ドリームゲートの村上社長の「医療機関と連携したフィットネスをビジネスとして成立させ、地域に根付かせる」という講演に触れ、直感的に「これだ」と感じたのが、コンサルタントとして参画したきっかけです 。患者さん、医療機関、地域社会のすべてにとって「三方よし」となるこのモデルには、大きな可能性があると信じています。
―――大学院での研究も、その信念を裏付けているそうですね。
はい。一言で言えば「高齢者が運動で得た身体機能を維持するためには、何が必要か」を解明する研究です。フレイルやロコモに該当する高齢者の方々に、ロボットスーツ「HAL」を用いた運動プログラムを提供し、その後の経過を追跡しました。
運動はやめれば機能が落ちるのは当然ですが、「どれくらいの期間を空けるとその機能は下がるのか」「最低限何をすれば維持できるのか」という現実的なラインを突き詰めたいと考えました。
―――追跡調査の結果はいかがでしたか?
非常に明確でした。プログラム終了後、月一回でも施設で運動を続けていたグループは機能を維持できていましたが、日常に戻られた方は低下が見られました。この成果は国際学会や学術誌でも公開されており⑴、研究を通して「専門家のもとで運動を継続できる環境」の重要性を、改めて客観的なデータとして示す結果となりました。
⑴この成果は、高齢者の身体活動に関する国際的な学術誌『Journal of Aging and Physical Activity ( JAPA )』に原著論文として公開されました(https://doi.org/10.1123/japa.2024-0337)
―――コンサルタントとして、現場ではどのような役割を担っているのでしょうか。
施設の立ち上げから運営まで幅広く支援していますが、私の仕事の「肝」は、複雑な要素を抜け漏れなくマネジメントすることです。
メディカルフィットネスの開業には、特有の専門的で煩雑な手続きが伴います。特に「建築のスケジュール」と、42条施設や健康増進施設などの「認定審査のスケジュール」は密接に関わっています。ここで抜け漏れがあると、事業計画に致命的な影響を与える「大きな手戻り」が発生してしまいます。
―――関係者も多く、調整が非常に難しそうです。
医師、建築家、マシンメーカー、採用スタッフなど、非常に多くの関係者が動くプロジェクトです 。クライアントが迷わないよう、私たちがすべての情報を集約する窓口、つまり「ハブ」となって全体を調整することがプロとしての役割だと考えています。
同時に、クライアントの熱い想いを事業コンセプトとして言語化する「黒子」としての伴走も大切にしています。私が経営する会社dendriteでは地域・職域・学域で健康づくりを推進していますが、そこにドリームゲートでの「医療」というピースが加わることで、非常に強いシナジーが生まれています。
―――最後に、メディカルフィットネスの今後をどのように見ていますか?
今後は自治体や民間企業と連携した「インセンティブ型ヘルスケア」が社会に浸透していくと考えています。数値を改善すれば保険料が安くなる、あるいは地域ポイントがもらえるといった仕組みです 。長期的にはESG投資などを背景に、資本力のある大企業が参入し、市場を一気に広げていくでしょう。
―――市場が拡大するなかで、既存の施設はどう生き残るべきでしょうか。
介護業界がたどったように、巨大なインフラを持つ資本による寡占化が進む可能性があります。しかし、医療は長年培われた属人的な信頼関係、つまり「ローカルトラスト」で成り立っています。
結果として、大企業が「裏方のインフラ」を担い、実際の現場は地域の施設が担うという「二重構造」に落ち着くのではないでしょうか。そのなかで、大企業のインフラと地域の信頼関係を繋ぐ「ハブ」や「骨組み」になるのが、私たちドリームゲートのような専門企業の役割です。この役割分担を業界全体で築き上げることが、現実的で力強い未来の形だと確信しています。
―――ありがとうございました。「大企業がインフラを担い、地域が現場を担う二重構造」、そしてドリームゲートのような専門企業も加わることで、「健康」がより社会的な取り組みになっていくという点に大変共感しました。
「継続は意志ではなく仕組み」という、精神論に頼らない視点に強い意外性を感じました。運動習慣のように「わかっていても続かない領域」において、『任意の行動』を『半ば必然の行動』へと変える設計は、非常に合理的だと感じます。さらに「月1回でも維持に効果がある」という知見は、運動のハードルを下げる現実的な示唆として大変興味深いものでした。
「健康を個人の努力から、社会の設計へ移す試み」が、今後どのように広がっていくのか注目しています。
参考文献
Koike, Y. et al. (2026). Effects of a 5-Month Follow-Up After a 5-Week Exercise Program Using a Robotic Suit on Physical Function in Low-Fitness Older Adults. Journal of Aging and Physical Activity (オンライン先行公開).
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