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2024.11.12
メディカルフィットネス事業に注目したきっかけ 「大友メディカル」代表取締役社長・大友康広氏 大友:接骨院では基本的に、施術をして問題の箇所が治…
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医療的要素を取り入れたフィットネス施設であるメディカルフィットネス施設は、厚生労働大臣認定「健康増進施設」の認定を受けることで、さまざまなメリットがあります。本記事では、運動型健康増進施設をなど厚生労働省の認定制度の概要と、メディカルフィットネス施設が認定を取ることの意義をご説明します。
Contents
国民の健康づくりを推進する上で適切な施設を認定・普及する目的で厚生労働省は健康増進施設認定規定を設けています。
現在は「運動型健康増進施設」「温泉利用型健康増進施設」「温泉利用プログラム型健康増進施設」という3種類の施設の大臣認定を行っているほか、健康増進施設のうち一定の条件を満たした施設を「指定運動療法施設」に認定しています。
・運動型健康増進施設
健康増進のための有酸素運動を安全かつ適切に行える、トレーニングジム・運動フロア・プールの全部または一部の設備を持つ施設が運動型健康増進施設です。
公益財団法人日本健康スポーツ連盟が調査を行っています。
・温泉利用健康増進施設
健康増進のための温泉利用および運動を安全かつ適切に行える、運動施設・温泉利用施設を持つ施設が温泉利用健康増進施設です。
医師の指示に基づき治療のため温泉療養を行った場合、一定の条件の下で施設利用料が医療費控除の対象となります。
・温泉利用プログラム型健康増進施設
温泉利用を中心とした健康増進のための温泉利用プログラムを有し、安全かつ適切に行うことのできる施設が温泉利用プログラムです。
温泉利用健康増進施設・温泉利用プログラム型健康増進施設に関する情報は、財団法人日本健康開発財団ホームページ をご覧ください。
本記事では、主に運動型健康増進施設についてご紹介します。
国民の健康意識を高め、活気ある生涯スポーツ社会の実現と健康寿命の延伸を目的に策定された運動型健康増進施設制度は、公益財団法人日本スポーツ連盟が調査し、厚生労働省が認定を行っています。
厚生労働省によると、令和2年12月28日時点で運動型健康増進施設は335件あります。(※1)
日本健康スポーツ連盟への調査申請から厚生労働省の認定までは早くても3ヶ月程度かかり、10年ごとに認定の更新が必要です。
認定にかかる費用としては、調査費8万円と、現地調査のための交通費や人件費が必要です。認定後、認定を受けたことを示す認定パネルの申込をすることで、認定マークを広報などに利用することが可能になります。
※1 厚生労働省 運動型健康増進施設一覧(2021年4月1日のデータを参照)
メディカルフィットネス施設が健康増進施設の認定を取ることは必須ではありません。
しかし、健康増進施設の認定基準の中には医療機関と適切な提携関係を有していることや、健康運動指導士およびその他運動指導者などの配置などがあります。健康増進施設の認定基準に沿った設備・人員の配置によって、利用者に寄り添った効果的な運動指導がしやすくなると考えられます。
厚生労働大臣の認定を取得することで、利用者に信頼感や安心感を抱いていただくことにもつながります。それにより、他のスポーツクラブやスポーツジム、フィットネス施設などとの差別化につながり、集客面でも効果が期待できます。
運動型健康増進施設の認定を取った後、一定の条件を満たすと、指定運動療法施設の指定が取得できます。指定運動療法施設では、諸条件を満たす利用者の施設利用料が医療費とみなされ、所得控除をうけることができます。
指定運動療法施設の指定は取らず、運動型健康増進施設の認定のみでメディカルフィットネス施設を運営することも可能です。しかし、指定運動療法施設の指定を取ることは医療控除での利用者の税制上のメリットの他、医療機関と連携する仕組みづくりの一助にもなります。内外の諸条件を満たせるのであれば、指定運動療法施設の指定も取ることをおすすめします。
メディカルフィットネス施設の開業を計画している段階で、運動型健康増進施設の認定についても検討して、認定取得を視野にいれる場合はあらかじめ認定基準を把握しておくことが重要です。
運動型健康増進施設には設備や有資格者の配置などの条件が多々あります。仮にメディカルフィットネス施設の開業後に運動型健康増進施設の認定を取ろうとして設備に不備があった場合、後から設備の追加ができずに認定を取ることが困難になってしまうリスクがあるのです。こうした事態を防ぐためにも、メディカルフィットネス開業前に運動型健康増進施設の認定を取るかどうかを検討しなければいけないでしょう。
そのためには、認定基準や認定取得の流れの正確な把握が重要です。
運動型健康増進施設の申請を行う場合、まずは日本健康スポーツ連盟へ事前協議申請を行う必要があります。
事前協議によって、施設の機器や健康運動指導士などの人員の配置などに不備がないかを日本健康スポーツ連盟が審査します。不備等があれば改善してから日本健康スポーツ連盟へ施設の調査を依頼し、日本スポーツ連盟による施設の現地調査が行われます。
その後、問題がなければ日本スポーツ連盟が厚生労働省へ運動型健康増進施設の申請をし、厚生労働省が運動型健康増進施設認定を行います。
はじめに事前協議申請を出してから認定が下りるまでは約3ヶ月かかるとされています。申請内容に不備があればさらに延びることもありえます。
申請を出すタイミングは、メディカルフィットネス施設の開業前でも開業後でも可能です。ただし、申請の際に施設のパンフレットや図面、写真等を送付する必要があるため、開業前であっても必要なものがそろってから申請する必要があります。メディカルフィットネス施設を開業してから申請を行う場合であっても、健康増進施設の認定を見据えて開業前から準備を整えることが望ましいでしょう。
認定基準は、主に以下の6点です。
1.有酸素運動及び筋力強化運動等の補強運動が安全に行える設備の配置 (トレーニングジム・運動フロア・プールの全部又は一部と付帯設備)
2.体力測定、運動プログラム提供および応急処置の為の設備の配置
3.生活指導を行うための設備を備えていること
4.健康運動指導士およびそのほかの運動指導者等の配置
5.医療機関との適切な提携関係を有していること
6.継続的利用者に対する指導を適切に行っていること(健康状態の把握、体力測定、運動プログラム)
申請の際には、運動設備としてウエイトトレーニング機器の種類や、運動フロアの床面の構造・材質の明記が求められます。メディカルフィットネス施設を利用する際の料金体系だけでなく、提携する医療機関に委託する業務内容、職員の勤務状況など、記載事項は多岐にわたります。
※2022年4月1日、厚生労働省の健康増進施設認定規定改正によって、設備要件と指定要件の見直しが実施されました。
詳しくは下記をご覧ください。
運動型健康増進施設の認定を受けた後、さまざまな条件を満たすことで、指定運動療法施設の指定を受けることができます。
指定運動療法施設の指定を取得するメリットは、医療機関との連携の仕組化により、利用者に提供できるサービスの質が上がることです。もう一点大きなメリットは、メディカルフィットネス施設で運動療法を受けた利用者が医療費控除を受けられるようになることです。
医療費控除とは、年間10万円以上の医療費の支払いがあった場合、所得税が安くなる所得控除の制度の一つです。
指定運動療法施設では、医師が出した運動療法処方箋を基に運動プログラムを作成、運動療法を実施した場合、一定の条件のもと施設利用料が医療費控除の対象となります。結果として対象となる利用者の所得税や住民税の負担軽減につながります。
医療費控除には、運動型健康増進施設の認定を取った上で指定運動療法施設の認定を取ることや、運動療法にかかる費用が1回当たり10,000円以下であることなどの諸条件があります。こうした条件を満たすことで運動プログラムの医療費控除をすることは、利用者にとって大きなメリットとなるはずです。
メディカルフィットネス施設で医師の指導のもと運動療法を実施し、そのための施設利用料について利用者が医療費控除を受けるためには、厚生労働省指定の指定運動療法施設の指定を受けなければいけません。
指定運動療法施設の指定の条件は4つあります。
1.厚生労働大臣認定 健康増進施設であること
2.提携医療機関担当医が、日本医師会認定 健康スポーツ医であること
3.健康運動実践指導者が配置されていること
4.運動療法の実施にかかる料金体系を設定してあること(1回あたり10,000円以内)
運動型健康増進施設の認定を取ってから2~3ヶ月で指定運動療法施設の申請を出せるようになり、申請後、指定運動療法施設の指定までは2~3ヶ月かかります。
そのため、運動型健康増進施設・指定運動療法施設どちらの認定・指定も取るには1年程度の期間を見ておく必要があるでしょう。認定・指定を取るまでの道のりは決して短くありませんが、この2つの認定・指定を取ることは、利用者の健康維持・増進に大いに役立ちます。
・参考事例:医療法人和幸会 阪奈中央病院(奈良県生駒市) MediTAS ZeloFit(メディタス ゼロフィット)
指定運動療法施設で医療控除を受けるには、まずは提携医療機関で運動療法処方箋の交付を受ける必要があります。
その後、指定運動療法施設の認定を受けた運動施設で、運動療法を週1回以上・8週間以上にわたって実施します。この際、運動施設は領収書(1回につき10,000円以下)と実施証明書を利用者に渡します。提携医療機関は経過観察を行い、実施証明書の確認書の交付を行います。
利用者は税務署に領収書と実施証明書を提出し、確定申告をすることで、施設利用料が医療費控除の対象となります。
メディカルフィットネス施設が運動型健康増進施設、指定運動療法施設の認定・指定を取ることは、利用者が安心して施設を活用する上で重要な意味を持ちます。
特に、指定運動療法施設の指定を取ると一定の条件を満たす方の利用料を医療費控除できるようになるため、メリットをアピールしやすくなるのではないでしょうか。
また、厚生労働大臣認定・厚生労働省指定のメディカルフィットネス施設として、他のスポーツジムなどとは大きな差別化を図ることができ、プロモーションや集客にも効果が期待できます。
厚生労働大臣認定 運動型健康増進施設、厚生労働省指定 指定運動療法施設の認定・指定を取るかどうか、いつ取るかは、メディカルフィットネス開業前の計画段階からよく検討することが必要です。事前準備を念入りに行うことこそが、思い描いたメディカルフィットネス施設の開業・運営には重要なのではないでしょうか。
下記のページもご参照ください
健康増進施設・医療法42条施設|メディカルフィットネス基本情報|メディカルフィットネスナビ
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